カテゴリ:本( 110 )

2018年 10月 14日
七人のイヴ(ニール・スティーヴンスン)
評判の良いSF本。珍しくタイムリーに購入して読んだ。事前の評判にたがわずすごく面白い。「月が突然7つに分かれた。人類は全滅する!!!」という開始から、2巻途中の地球全滅までのスリリングさ、2巻後半の生き延びる努力をする人たちのドラマと、その障害。正直、米大統領がダメな役をするとは思わなかった。ダメというのは自分の主観で、あれはあれで必要な役割なのか?だが、技術的な問題がある状況で政治力を発揮しようとするのは、自分の仕事の環境を思い起こされてつらい思いがする。

そして突然の3巻の展開。前半は状況説明に終始していて分かりづらかったのだけれども、後半の展開がなかなか熱い。ここでも政治的な話が出てくるけど、それを乗り越えて未来に希望が持てる終わり方だった。解説や筆者のコメントにあったように、筆者が書きたかったのは3巻前半の描写なんだろう。この描写を楽しむにはかなりのSF力が必要だと思う。しかし、その描写を書くためのストーリーがとても面白く、いろんな人が楽しめると思う。

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by alfred000 | 2018-10-14 22:39 | | Comments(0)
2018年 09月 14日
反逆航路三部作(アン・レッキー)
亡霊星域、星群艦隊の三部作。思ったことは大体解説に書かれてしまった気がする。さすが解説に選ばれるだけのことはある。

最初の反逆航路は視点がコロコロ変わるので読みづらい。ゆっくり読むと雰囲気が分かって良いとは思うけど、最近はさっさと次の本に行くことが多いので、それほどでも、という感触。何度か読んだほうが面白くなると思う。

亡霊星群の後半からシリーズの終わりに向けて、テーマはAIの自主性というか、人がAIの独立を認めるか、みたいな話になってくる。好んでAIのフリをする人間も居たりするが、主人公は筋肉の動きから精神状態を読めるので、どんなことを考えているか分かって面白い。

気になったのはタイトルが内容とあまり関係がない気がするところ。特に亡霊星域、かな。他の2つは理解できなくもない。英語のタイトルの方が合ってる気がするけど、良い訳語がないからしょうがないのか。

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by alfred000 | 2018-09-14 08:17 | | Comments(0)
2018年 09月 03日
本の買いだめ
DMMが20周年だったらしく、8月は電子書籍がほとんど50%ポイント還元だったのでいくつかまとめて買いだめした。

アリスマ王の愛した魔物、星群艦隊シリーズ(という呼び方でいいのか?)、ゲームの王国、七人のイヴ、素晴らしい新世界

全部早川書房かな?数は少ないけどたんかは高いので金額はそれなり。こういう系統はkoboにまとめたいのだけど、あちらは早川の割引がないのでしょうがない。講談社と新潮文庫のセールが多い気がするけど、実際のところどうなんだろう。

買った本のうち、アリスマ王の愛した魔物は読み終わった。短編集だからまとまった時間が無くても読めるのが良い。短編集な野で感想もなし。表題作は、一九八四と白熱光を彷彿とさせた。視点は全然違うけれども。

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by alfred000 | 2018-09-03 08:45 | | Comments(0)
2018年 08月 25日
数字で救う!弱小国家(長田信織)
タイトルに惹かれたのと、割引だったので2巻まで購入。なかなか面白かった。数字というか、結果につながっているのは行動経済学?ではないかと思った。いろいろ苦労するとは入れ、最終的にはモデル通りに世の中が進むのは、ご都合主義にも感じるし、苦労する部分を受けるとカタルシスを感じるともいう。しかし、敵側の登場人物は頭悪すぎではないですかね。中世のリーダーたちは本当にこういう考え方なのだろうか。あと、ヒロインがチョロインすぎると思った。

全体的にさっくり読めてよかった。でも、出てくる勢力の位置関係を確認する必要があるときに、電子書籍だと確認が面倒なのは何とかならないのだろうか。これはこの本に限ったことではないのだが・・・。

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by alfred000 | 2018-08-25 22:57 | | Comments(0)
2018年 08月 13日
天駆せよ 法勝寺(矢島遊舷)
ネットで話題になっていた佛教ベースのSF短編。気になっていたところ、DMMが50%ポイント還元やっていたので購入。かなりの種類がポイント還元率アップしているので、欲しいと思っていた本をまとめて買おうか迷い中。

で、中身は前評判通りとってもシュールな感じ。佛理学の説明のために小難しい言い回しが多いけど、真面目に読めば読むほどシュールさが増してくる。この本と関係なく、佛教のマニ車という考え方が好きなので、ちょこちょこ出てきて嬉しくなる。

しかし、考えてみると呪文を唱えて超自然の力を借りたり制御したり、というのはファンタジーではとてもありがちな設定である。そして、相手が神は見たことあるけど佛は見たことがない。そういう点で発想がとても面白いと思う。

本作は新人賞?の入賞作品なので選評が載っているのだけど、本作はかなり褒められているけど他の作品は褒め言葉だけでなく中々厳しいコメントが付いている。小説書きの世界は厳しいと思った。

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by alfred000 | 2018-08-13 11:52 | | Comments(0)
2018年 08月 02日
老人と宇宙(ジョン・スコルジー)
シリーズ6冊全部読んだ。とても面白い。どこが面白かったとはっきり言うことは出来ないんだけど、全体的に雰囲気が良かった。これは作者の力だけでなく、翻訳の人の力も大きいと思った。物語が佳境に入ってくると主人公たちが大演説するあたりも感動する。4巻のは特に感動した。

最初の2巻は戦闘が中心だったけど、残りはやや政治的な話が中心。もう少し戦闘よりでもよいのかもしれないが、1巻で主要な先頭部分は書ききっている感じもあるから、これがちょうどよいのかもしれない。

1年位前にKobo向けに買ったハヤカワSFをようやく読み終えた。まぁ、SFばかりだと疲れるから所々で別の本買ったりしてるし、冊数の割に時間がかかるのはしょうがないか。気になる本はたくさんあるから、またハヤカワのセールしないかな。創元社も一緒にやって欲しい。

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by alfred000 | 2018-08-02 23:27 | | Comments(0)
2018年 07月 09日
失敗の本質(戸部良一 他)
かなり有名な本。数年前に脚光を浴びた某知事が絶賛しながら、本に書いているような失敗をしていると評判があったり無かったり。

それはさておき、本の内容はなるほどと頷けるものである。日本の組織は帰納的である、という言葉はよく現状を表していると思う。本を書かれた当時だけでなく、この現代においても。巻末の言葉で、
日本は高度成長の結果フォロワーから先駆者になったのだから、行動規範の変革が必要。だが、フォロワーのままである。
という趣旨が書かれているが、当時そう判断されているにもかかわらず、今でもこの批判が当てはまると思うのが残念である。

個別の内容については、日本軍は負け始めてからの負け方が本当に酷いと感じた。客観的にみて不利な状況を精神論で乗り切ろうとしたり、場の空気を読んで退却の選択が取れなかったり。自分の仕事の上でもあるあるである。

日本軍は戦争の初期に奇襲攻撃で成功を収めていたので奇襲攻撃に固執している。その事が何度も書かれているが、奇襲作戦の事を鵯越(ひよどりごえ)作戦と書いてあって、読み方が分からなくて困った。日本の奇襲攻撃の代表例が桶狭間と鵯越と中之島?とか書いてあったけど、歴史や戦国時代に興味が無い自分にはピンとこなかった。

あと、ツイッターでたまに「牟田口廉也bot(空腹実現党)」が流れてくるけど、今までは意味を知らなかったけど、この本を読んで牟田口が何をしたか分かってちょっと戦慄している。最近見た投稿は「補給線を叩く作戦に補給計画が無かった」だったかな・・・

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by alfred000 | 2018-07-09 08:39 | | Comments(0)
2018年 06月 15日
バッタを倒しにアフリカへ(前田ウルド浩太郎)
筆者の名前違うかも。
一年くらい前にネットで話題になって、本屋で見るたびに気になってた。色々と都合画ついたので購入。こういう本は電子書籍ではなく紙版を買うのがポリシー。

バッタの話というか、アフリカ滞在記みたいな内容で読みやすい。ルワンダ銀行総裁日記を思い出した。あと、ユーラシア鉄道横断とか、自転車出アメリカ縦断する本。さっくりと読めるのでおすすめしたい。そして、バッタの研究の足しになると良い。

ちょうど少し前に科学技術白書2017が公表されて、日本の科学力が低下と記載されているらしい。自分が情報を集めている所の感想は、国策で科学力が下がるような仕打ち(研究費の減額)をしているくせに、科学力が下がっている、という他人行儀・無責任な記述に呆れている人が多い。

研究費の削減はこの作者にも影響があって、自腹を切ってアフリカ滞在を続け、一発逆転を狙って、何とか成功した、という下りがある。他、研究以外に広告・宣伝活動を頑張ってる、との記述もある。有能な研究者が研究以外に力を使うのは勿体無いと思う。あと、この作者は一発逆転に掛けて成功したからいいけど、成功しなかったらこの本は出ないだろうし、世の中に失敗した人は多数いると思うと悲しくなる。

そう考えると、科学技術白書の記述は本当に無責任だと思う。ネットの例えで「首を絞めたら死んでしまった」と書いてる人がいたけど、そんな不気味さを覚える。

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by alfred000 | 2018-06-15 08:38 | | Comments(0)
2018年 05月 28日
ゼンデギ(グレッグ・イーガン)
タイトルの本を読みました。前回の「白熱光」に続いてだけど・・・正直、自分の肌には合わなかった。前半の展開が、個人的には冗長すぎる。中盤から「お?」と思わせて、後半はなかなか考えさせられる内容になったのだけれども。白熱光のあとすぐに読みだしたのだけれども、前半で読む気力を失って1ヶ月以上放置していた。まぁ何とか読みきった。

本の中で、サイドローディングで実在の人間の性向を模倣したコンピュータソフトウェアを作るというのは、出版当時は一般人にとって空想だったかもれしないが、今では十分実現性のある話に聞こえる。そうすると、この本であったような倫理的・哲学的な問題が出るのは当然だろう。実際に実現するのはいつになるのか分からないけど、実現すると世界が変わるだろう。

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by alfred000 | 2018-05-28 22:55 | | Comments(0)
2018年 03月 25日
白熱光(グレッグ・イーガン)
ハードSFで有名な作家の本。噂になってたので読んでみた。人気があるだけあってすごく面白い。前提知識の説明もなく始まる遠未来の情景や技術、交互に切り替わる視点、ローテクな世界での理論の発見過程。力学や宇宙の理論(これは言い過ぎだけど、ちょうどいい言葉か思い当たらない)を知っていると読んでいるときのワクワク感がたまらないと思う。
逆に言えば、読む人をすごく選ぶと思う。ハヤカワの海外SFという時点で選んでいる気がしなくもない。
自分は、ロイの住む世界の情景の最初の方は少し理解できたけど、それ以降は深く考えるのを辞めて楽しむことに集中した。まぁ、方角の名称が覚えられなかったというのがある。紙の本ならめくりながら確認できるけど、電子書籍だとちょっと面倒だしテンポも悪くなるよね。伏線回収時の伏線を確認するときは、圧倒的に紙の勝利。安さと保存場所には勝てなくて電子書籍ばかり買ってるけど。


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by alfred000 | 2018-03-25 13:28 | | Comments(0)